東葛のホットスポットとチェルノブイリとの比較 ―ベラルーシ、ウクライナの場合―

先日は安心できる情報としてスウェーデンの情報を書きました(東葛のホットスポットとチェルノブイリとの比較 ―スウェーデンの場合―)。今日は逆に注意しなければいけないと気を改めて引き締めるための危険情報として、ベラルーシ、ウクライナの事を調べてみたいと思います。

汚染地図の確認

ベラルーシ、ウクライナはチェルノブイリ事故の被害が一番大きかった国です。まずは汚染地図を見てみます。

単位がCi/k㎡ですので、Bq/㎡に変換して比較する必要があります。

Wikiに以下の変換式が載っています。

1Ci=3.7×1010Bq=37GBq

37GBq = 37000MBq = 37000000kBqですので、1Ci/k㎡ = 37000000kBq/k㎡ということになります。

次は/k㎡を/㎡に直します。kは1000で平方メートルですので、二乗すればいいことになります。/k㎡から/㎡に変換するには1000000で割ればいいことになります。

1Ci/k㎡ = 37000000kBq/k㎡ = 37kBq/㎡ = 37000Bq/㎡ということになりました。結局上記の汚染地図の1~5Ci/k㎡の部分は37000~185000Bq/㎡という事になります。

先日も紹介した上記の記事のとおり、東葛ホットスポットの土壌汚染は40000Bq/㎡あたりが高めの値になると思いますので、ぎりぎり上記のピンクの所に入るところもあるし、入らないところもあるか・・という感じですね。

ただ、上記はセシウム137のみでの値であり、現状の東葛ホットスポットではチェルノブイリの時よりもセシウム134の分量が多く、その分放射線量が現状は高いということを踏まえると、ピンクの汚染地帯の健康被害の状況が非常に気になるところです。

事故の影響

ウクライナについての事故の影響のレポートがあります。

  • ウクライナにおける放射線影響
    • ウクライナにおいては,合計して300万人を超える人々がチェルノブイリ事故によって,病気になったと考えられる.そのうち約100万人は子供である
    • 表3は,ウクライナでは1991年以降,死亡率が出生率を上回っていることを示している
    • 健康な人の割合は,チェルノブイリ事故被災者の3つのグループにおいて,時間の経過とともに劇的に減少している.1987年以降,健康人の割合は,80%から20%へと減っている
    • この約10年間で,罹病率は2.1倍に,発病率は2.5倍に増加した.罹病率の増加が最も激しいのは,腫瘍,先天的欠陥,血液,造血器系の病気であった.最も罹病率が高いのは,第3グループ(厳重な放射線管理下の住民)の子供たちである

レポートを読んだあとで改めて上記の汚染地図を見ると、なにも色が付いていない部分の方がはるかに多いことに愕然とします。東葛ホットスポットでもピンク色に含まれまれる土壌汚染が確認されています…。

 

上記の報告書では遺伝的影響についての調査結果が書かれています。「表2 ベラルーシの国家モニタリングにおける先天性障害頻度(1982~1995)」の表では1Ci/k㎡以上の地域とそれよりも低い地域についても情報があり、「チェルノブイリ事故後に先天性障害頻度が増加していることは明らか」となっています。

 

他にも探せば色々と情報はあります。逆に何もなかった、という情報も多数見つかりはしますが、あきらかに「警戒しないといけない」ことは明らかです。

 

うーん。やっぱりベラルーシ、ウクライナの情報を参照すると、東葛ホットスポットで生活していてはまずいのではないか、という気になりますね。気を引き締めていかないといけないです。次回はスウェーデンとベラルーシ、ウクライナの圧倒的な事故後の影響の違いの原因について考えてみたいと思います。

3件のコメント

東葛のホットスポットとチェルノブイリとの比較 ―スウェーデンの場合―

東葛のホットスポットは過去のチェルノブイリ事故の汚染と比較したときに、おおよそどこと同じ程度の汚染で、そこではどのような人体への影響があったのかを確認してみたいと思います。やはり過去の歴史に学ぶのが一番だと思いますので。

東葛ホットスポットの値

まず、現在の東葛ホットスポットの「空間線量」と「土壌汚染」の値としては、以下のあたりが参考になります。

東大の柏(1)にて3月21日に0.80μSv/hを計測し、その後、5月13日に0.35μSv/hを計測しています。周りにはもっと高い値が計測されている場所もありますが高くておおよそ0.5~0.6μSv/h程度でしょうか。このあたりは3月21日には1μSv/hを超えたあたりの値が出ていたものと思われます。

土壌は40000Bq/㎡(Cs-137)というのが東葛地域での比較的高い値ということになりそうです。探せばもっと高いところは多数ありそうではありますが、まだ土壌調査は進んでいないのでこのあたりの値を目安にしておこうと思います。

 

チェルノブイリ事故の際の値

私が探したところ、上記の値と同じ程度の値が計測されているのはヨーロッパ諸国には結構存在しているはずです。まずヨーロッパ全土の土壌汚染マップです。

こうしてみると、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ベラルーシ、ウクライナ、ロシア、オーストリアなど、東葛ホットスポットと同じ程度のセシウム137の汚染レベルがある国が多数あることがわかります。というか、事故以前にはよく知りませんでしたが、ヨーロッパはかなり汚染されてますね・・・。

 

スウェーデン

一番情報がまとまって探すことができたのでスウェーデンの事例を確認してみました。

上記記事の中でスウェーデン国内で最も高い放射線量が記録されたNjurundaという町の放射線量のグラフが掲載されています。以下に転載させてもらいます。

Njurunda

単位はナノシーベルトなので最高値は1μSv/hを超えたあたりだったようです。最高値は東葛ホットスポットの値に結構似ている感じです。東大柏(1)と比較すると、線量の減るスピードが早いですが、これは核種の比率の差によるものだと思います。あるいは除染の対応の違いによる影響の可能性もあるかと思います。ただ、スウェーデンではこれが一番高い値だった、ということを考えると、東葛ホットスポットの住民よりも被曝量は若干少なかったということにはなると思います。

スウェーデンでは

    ・原発事故当時、妊娠8-25週目を迎えていた子供達は、中学校における学術テストの得点が(統計的に)有意に低い
    ・数学での得点が特に低くなっており、認識能力への悪影響が生じていると考えられる
    ・スウェーデン国内で放射線量が多かった地域で生まれた子供たちの得点が、全国平均よりも約4%ほど低くなっている
    ・しかし、学術成績以外の健康への悪影響は観察されなかった

ということが報告されているそうです。私は正直なところ「健康に悪影響がなかったのなら、ちょっとくらい学力が低くなっても構わない。」と感じました。

スウェーデンの土壌汚染やその他の対応に関しては以下のブログが非常に参考になります。

スウェーデンの土壌汚染は以下のようになっています。

濃いオレンジのあたりが東葛ホットスポットと同じ程度のセシウム137の汚染度合いということになりそうです。上記の地図でNjurundaは赤く7万Bq/㎡以上になっています。土壌汚染も東葛ホットスポットと同じ程度と言えそうです。

スウェーデンでは明確な健康被害の報告はなかった、ということですので、スウェーデンの事例から行けば、「東葛ホットスポットに住み続けても大丈夫っぽい」ということは言えそうです。さらに、ガイガーカウンターを持って線量の高いところには近づかない、食べ物にも注意する…というような対策をとればより安心だと思います。(…というか、注意しないと危ないと個人的には思います。)

 

とりあえず今日はスエーデンの安心情報をまとめてみました。心配な情報も多いですが、安心な情報も探せばありますので、バランスをとりながら学び、防衛していきたいと思います。