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大気中核実験時代との比較

今回は大気中核実験時代との比較をしてみます。

放射性降下物(フォールアウト)の量

まずは放射性降下物の量から比較してみたいと思います。

これに関しては以下のサイトで詳しく説明されていますので、この記事よりもそちらを見てもらうといいと思います。

 

一応こちらにも。

放射性降下物の推移(青森市)
上記の図は青森市でのデータということです。

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もうひとつ。こちらは東京、つくばの値ですね。ちょっと見づらいですが一番高い所では550Bq/㎡程度の値だそうです。本文中に「1963年6月に最大の降下量となり(90Sr 約170Bq/m2,137Cs 約550 Bq/m2)」とあります。

そして、これらの降下量を(あまり意味はないですが)7100Bq/㎡程度になるそうです。30年で半減、環境の中で薄まっていくでしょうからある一時期を見たらかなり多めに見積もっても4000Bq/㎡程度でしょうかね?

さて、これに対して東葛地域ですが、40000~50000Bq/㎡という値が筑波大の調査で出ています。さらに放射能防御プロジェクトの土壌調査にて三郷市にて919100Bq/㎡という値が計測されています。(※個人的には放射能防御プロジェクトの値について、それが市内全域に広がっているとは思っていません。私と同じような疑問を持っている方がいましたので、リンクをしておきます。リヴァイアさん、日々のわざ: 土壌調査で得た結果をチェルノブイリの汚染区分に当てはめることについての素朴な疑問)

今後福島第一原子力発電所からの大規模なフォールアウトが無いと仮定しても、1年だけで比較すると桁違いに多いということになります。

上記の記事からすると4万、5万というのは特異的に高い場所で数千Bq/㎡程度が多い値のようではあります。

文部科学省が出している公的なデータは以下にあります。単位がMBq/k㎡ですが、これは値としてはBq/㎡と同じです。

こちらは東葛地域のデータは含まれていないですが、東京でも3月22日に5,300とかの値が出てますね。全部が土壌に蓄積するわけではないですが。

 

ですが、ここまでの話は全部セシウム137だけの話です。実際には今回の事故ではセシウム134も同等程度の割合で降下していることが各種データからわかっていますので…。残念ながらどの角度から見ても「大気中核実験時代の方がいまよりももっと放射能の影響があったから、今は安心だ」という結論にはなりそうにないです。

尿中のセシウム量

次に尿中のセシウムの量について再掲。

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最大で5Bq/l程度でしょうか。

一方、現在福島の子供たちから検出されているのは1.30Bq/l。東葛地域の十分に対策をしているお子さんの尿からは0.45Bq/l。

ここで、セシウム137の生物的半減期ですがおよそ70日というサイトが多いですが、Wikipediaの記述では100~200日と言われることが一般的と書かれています。

仮にすべて3月15日や20、21日あたりをピークに呼吸で吸い込んだとして、70日で半減するとして、4ヶ月程度ですから2回半減期を迎えていると多く見積もっても福島でピーク時に5.2Bq/l、東葛(のきちんと対処をした人)で1.8Bq/l程度出ていた、という計算になるでしょうか。(あまり自信ないです。考え方が大幅に間違っていたら教えてください。)

そうではなく、食事によるものだとすると、これからの推移が重要になるわけですが、単純に値を比較して低い、ということが言えると思います。こうすると、1960年代の子供よりも体内のセシウムの量はずっと少ないのが現状であるということはいえそうです。

降下量では圧倒的に今回の事故の方が東葛地域に関しては多いですが、日本、世界全体で見ると1960年代よりも影響は少なく、それが食事に結びついて、内部被曝に関しては現在の方が(気をつければ)圧倒的に少ない。ということが言えると思います。

たしかに、1960年代などは世界的に汚染されていたはずなので何処で何を食べても飲んでも放射性物質が入っていたはずで、それから比べると今は選べば事故の影響が少ないものを選べるだけ1960年代よりもましだと言えるかもしれません。

食べ物の汚染度合い

牛乳

お米

具体的データ

牛乳もチェルノブイリ事故の頃よりも今のほうが汚染されています(汚染が酷いものに関して)。お米はまだデータが出てきていませんが、大気中核実験時代でも10Bq/Kgまで達していなかったというデータを見ると、その頃よりも汚染が少ないという可能性はかなり低いと言わざるを得ないと思います(汚染が酷いものに関して)。

食品がどの程度の汚染か、というのは別エントリでちょっと調べてみましたのでそちらを御覧ください。

もちろん大気中核実験時代よりも汚染されていない食品も日本の中ではありますので、食品はやはり選ばないといけません。

大気中核実験の影響は出ていないのか?

では、次に、大気中核実験の影響で健康被害が出ていないのか?ということを確認したいと思います。

死亡率はずっと低下しています。チェルノブイリ事故があった時も死亡率は上がっていません。もちろん医療技術の向上によるところが多いと思われます。

[妊産婦・周産期・新生児・乳児死亡率の推移(1950~2005年).png]

一方で、癌の死亡率は上がり続けています。

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そして、かなり嫌な感じなのが以下のグラフ。

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明らかに1995~1998あたりで癌の死亡率が上がっているように見えます。これって1986年のチェルノブイリ事故の影響なのでは・・・と思ってしまうのは私だけでしょうか?

以下は癌と放射能の関連性を強く主張する側からのデータですので、それなりの目で見て下さい。

スライド 12

癌の主要な原因とされている喫煙率が下がっているのに癌の死亡率が下がっていないというデータ。

スライド 16

核実験の影響がガン死亡率に大きな影響を与えているというデータ。

 

疫学的なものは結局データの取り方等でどうにもなってしまうものなのでしょうが、大気中核実験の影響で健康被害が出ていないとはとても言い切れないのではないかという気がします。

まとめ

今回のまとめです。

  • 「大気中核実験時代は今よりももっとずっと放射能の影響があった」というのは大嘘で今回の事故のほうがはるかに高く汚染されてしまっている。
  • 体内のセシウムの量は大気中核実験時代のほうが高かった。少なくとも、現時点の食べ物に気をつけている人に関しては。
  • 今後、内部被曝量が増えていってしまうのか、低い値を保てるのかは食べ物次第だが、食料は大気中核実験時代よりもはるかに高く汚染されているものも多数市場に出回っている。→食べ物に注意。
  • 大気中核実験時代程度の汚染でも、影響がなかったとは言い切れない。

結局、いつものとおり「食べ物に気をつけよう」ということにしかならないのですが、大気中核実験時代にはみんな結構内部被曝をしていて、それでもまぁ、もしかしたら癌の死亡率が上がってるかもしれないけど、今回の事故があるまではあまり気にしなかった・・・ということはそれなりの気休めになるかもしれません。ならないかもしれませんが・・・。

参考にしたサイト

今回の記事を書くにあたって以下のあたりを参考にしています。

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