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東葛のホットスポットとチェルノブイリとの比較 ―スウェーデンの場合―

東葛のホットスポットは過去のチェルノブイリ事故の汚染と比較したときに、おおよそどこと同じ程度の汚染で、そこではどのような人体への影響があったのかを確認してみたいと思います。やはり過去の歴史に学ぶのが一番だと思いますので。

東葛ホットスポットの値

まず、現在の東葛ホットスポットの「空間線量」と「土壌汚染」の値としては、以下のあたりが参考になります。

東大の柏(1)にて3月21日に0.80μSv/hを計測し、その後、5月13日に0.35μSv/hを計測しています。周りにはもっと高い値が計測されている場所もありますが高くておおよそ0.5~0.6μSv/h程度でしょうか。このあたりは3月21日には1μSv/hを超えたあたりの値が出ていたものと思われます。

土壌は40000Bq/㎡(Cs-137)というのが東葛地域での比較的高い値ということになりそうです。探せばもっと高いところは多数ありそうではありますが、まだ土壌調査は進んでいないのでこのあたりの値を目安にしておこうと思います。

 

チェルノブイリ事故の際の値

私が探したところ、上記の値と同じ程度の値が計測されているのはヨーロッパ諸国には結構存在しているはずです。まずヨーロッパ全土の土壌汚染マップです。

こうしてみると、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ベラルーシ、ウクライナ、ロシア、オーストリアなど、東葛ホットスポットと同じ程度のセシウム137の汚染レベルがある国が多数あることがわかります。というか、事故以前にはよく知りませんでしたが、ヨーロッパはかなり汚染されてますね・・・。

 

スウェーデン

一番情報がまとまって探すことができたのでスウェーデンの事例を確認してみました。

上記記事の中でスウェーデン国内で最も高い放射線量が記録されたNjurundaという町の放射線量のグラフが掲載されています。以下に転載させてもらいます。

Njurunda

単位はナノシーベルトなので最高値は1μSv/hを超えたあたりだったようです。最高値は東葛ホットスポットの値に結構似ている感じです。東大柏(1)と比較すると、線量の減るスピードが早いですが、これは核種の比率の差によるものだと思います。あるいは除染の対応の違いによる影響の可能性もあるかと思います。ただ、スウェーデンではこれが一番高い値だった、ということを考えると、東葛ホットスポットの住民よりも被曝量は若干少なかったということにはなると思います。

スウェーデンでは

    ・原発事故当時、妊娠8-25週目を迎えていた子供達は、中学校における学術テストの得点が(統計的に)有意に低い
    ・数学での得点が特に低くなっており、認識能力への悪影響が生じていると考えられる
    ・スウェーデン国内で放射線量が多かった地域で生まれた子供たちの得点が、全国平均よりも約4%ほど低くなっている
    ・しかし、学術成績以外の健康への悪影響は観察されなかった

ということが報告されているそうです。私は正直なところ「健康に悪影響がなかったのなら、ちょっとくらい学力が低くなっても構わない。」と感じました。

スウェーデンの土壌汚染やその他の対応に関しては以下のブログが非常に参考になります。

スウェーデンの土壌汚染は以下のようになっています。

濃いオレンジのあたりが東葛ホットスポットと同じ程度のセシウム137の汚染度合いということになりそうです。上記の地図でNjurundaは赤く7万Bq/㎡以上になっています。土壌汚染も東葛ホットスポットと同じ程度と言えそうです。

スウェーデンでは明確な健康被害の報告はなかった、ということですので、スウェーデンの事例から行けば、「東葛ホットスポットに住み続けても大丈夫っぽい」ということは言えそうです。さらに、ガイガーカウンターを持って線量の高いところには近づかない、食べ物にも注意する…というような対策をとればより安心だと思います。(…というか、注意しないと危ないと個人的には思います。)

 

とりあえず今日はスエーデンの安心情報をまとめてみました。心配な情報も多いですが、安心な情報も探せばありますので、バランスをとりながら学び、防衛していきたいと思います。

3件のコメント

  1. こちらを拝見させていただきました。
    調べてみたところ、現在ネット上で以下の情報があります。

    IPPNW「チェルノブイリ健康被害」新報告と、首相官邸資料「チェルノブイリ事故との比較」との驚くべき相違
    http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/04/blog-post_17.html

    14.チェルノブイリ以降、1976年から2006年までの推移の中で、チェルノブイリ以降、スエーデン、フィンランド、ノルウェイの新生児死亡率は15.8%増加している。Alfred Korblein の計算では、1987年から1992年の間に、新生児死亡は1209人増加している(95%信頼区間:875人から1556人)。

    チェルノブイリ20 年:事故の経過、汚染、被曝、影響 今中哲二
    http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No102/imanaka060414.pdf

    スウェーデンの放射能汚染地域でガンが増加

    汚染レベルとガン発生率との関係をプロットしてみると、汚
    染レベルともに統計的に有意なガン増加が認められた(図13)。
    ガン発生の過剰相対リスク(図の直線の傾きに対応)は、セシ
    ウム137 汚染100kBq/m2 当り0.11(95%信頼区間:0.03-0.20)
    であった。ガン増加の原因が放射能汚染であったとすると、観
    察されたガンのうち849 件がチェルノブイリからの汚染による
    ものと見積もられている

    以上

    明確な健康被害の報告が存在します。リスク判断の検討にご利用ください。
     一報まで。

  2. MtElephantさん

    コメントありがとうございます。上記の情報には目を通していました。このエントリ内でも言及すべきだったかもしれません。が、このエントリ自体は「安心材料」を書くという目的で書いたので意図的に省きました。このエントリを書いた時期の私自身の精神状態からも、このようなまとめかたを一度はしておきたかった、というのもあります。(ほかのエントリを見ていただければ私自身はどちらかといえば放射能を危険にとらえている側の人間だと分って頂けると思います。)

    >NHKにモノ申す・・・トンデルの論文を巡って(ブログ その80) http://jein.jp/blog-masako/903-blog-80.html
    例えば、トンデルの論文に関しては上記のような解釈もあり、実際のところよくわかりません。ですが、個人的にはトンデル氏がスウェーデンで見出したものと同等あるいは、それを上回る程度の「統計的に有意とはいえないまでも傾向が見て取れる」程度の影響が東葛地域でも見られるのではないか(そして、それに対する反論も見られるのではないか)と思っています。

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